もう恋なんてしない
♪~♪~♪

また電話が鳴った。


『頼む…瑠璃、連絡してくれ。
無事だって言ってくれよ…』


悲痛な声に、ケンさんが立ち上がる。
受話器を取り上げると

「今から10分以内に来い」

それだけ言うと、電話線を抜いてしまった。


「さて、王子様は来てくれるかな?
間に合うといいね」


冷淡な笑いと共に、そう言い捨てた。

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