もう恋なんてしない
ケンさんの言葉が何を意味するのか…
要領を得ない、と云った表情で見つめる流星さん。

「分かってるよ、流星。
俺のやった事は最低だからな。
瑠璃さん、怖かっただろ?本当に申し訳ない。
流星も生きた心地がしなかったよな?すまない。

本当は・・・俺の存在そのものを消し去りたいけど。
それが自分勝手で狡い事だって分かってる。

なぁ、流星。頼む。
こんなどうしようもない俺を、警察に突き出してくれないか。
裁かれて更生して…少しでも まともな人間になりたい」

振り絞るように、尚も続けるケンさん。

「流星の大事な瑠璃さんを拉致監禁だぞ? 当然だろ?
拉致の前に不法侵入もあるし。
冴島優香の事も併せれば、プライバシーの侵害、名誉棄損?他にも多々ありそうだよな。
会社にも迷惑かけちゃうよなー。もちろん辞めるよ?自主退職で処理してくれな?」

嘲るように笑いながら話すケンさん。

そんなケンさんに、どんな言葉をかけていいのか。
戸惑ってる流星さん。


二人とも見てて痛々し過ぎるよ。

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