もう恋なんてしない
そうこうしてたら、ブルブルと携帯電話が震えた。

「ちょっと失礼します!」

会場の外で電話を取ると、史也兄さんの声。

「楽しんでるか?」

「まさか!そんな訳ないでしょう?
凄い人たちの集まりなんだよ?
はっきり言って場違い!!」

小声で訴える。

「だろうな~(笑)
まぁ、心配すんな。
迎えに来てやったから。
そっち終わったら、ロビーに来い。
お茶飲んで待ってるから」

「え、兄さん…迎えに来てくれたの?
じゃ、こっちまで来てよ~!
私、一人で浮きまくりなんだからっ!」

「俺、今 私服だしぃ?
ドレスコードに引っ掛かる。
それに、どうせ集まってんのは金持ちばっかだろ?
それか派手な奴ら。
関わり合うのはまっぴらごめんだ」

こういうトコ・・・バッサリ斬り捨てるよね。

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