もう恋なんてしない
柏木さんの視線の先には・・・
流星さんがいた。

休みなく、次々とお客様に挨拶してる。

時々、綺麗な女性が流星さんに身を寄せたり、腕を絡めたり。


「あそこの事務所は、次回 遠慮して貰いましょうかね」

絶対零度に近い、低い声の柏木さん。

「どの女性も流星に馴れ馴れし過ぎる。
流星を利用しようって魂胆が丸見えだ。見苦しい」


そ、そんなもの??


「自分の役割を理解していない人はどうなんでしょうね?
場違いも甚だしい。
今日の彼女たちの仕事は『花を添える』事なのに・・・」


は、はぁ。手厳しいなぁ。
柏木さんから見たら・・・今日の私は何点なんだろう。

不安になってきたから、そろそろ御暇(おいとま)しようかな。

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