もう恋なんてしない
なんだか居た堪れない気がして、帰る事にした。
柏木さんに丁寧に挨拶をして、『流星さんにもよろしくお伝え下さい』と。

心配症なのか、柏木さんはロビーまで付き添ってくれた。

ロビーでは何個目かのケーキをがっつく史也兄さんの姿・・・。
私たちに気付いて、慌てて紅茶で流し込んでる(苦笑)
一応、表向きは紳士に変身したけれど。

「貴方が史也さんですか?
流星が心から信頼している方ですね?」

「アイツ、そんな事言ってました?」


な、何!?
このビミョーな空気。
凄くイヤ~な感じなんだけど・・・。


「あんまり流星が貴方の話ばかりするものですから、一度ご挨拶したいと願っておりました。
秘書の柏木と申します。どうぞお見知りおきを」

「あっそ。
流星のマブダチの如月でーす。
どーぞヨロシク♪」

ちょ、ちょっと!
そんなにラフな挨拶でいいの!?

< 43 / 369 >

この作品をシェア

pagetop