もう恋なんてしない
一次会を終え、みんなが次の店へと繰り出す時に、史也と僕はその輪から外れた。

「この後、史也はどうするの?
小山内のお屋敷に帰るのか?」

「いや、今日は実家に帰る。
そのつもりで、迎えを頼んだ。
どうせ、方向は同じなんだから。
お前も一緒に乗ってけよ」

「迎えって…。誰が迎えに来るの?和也君?」

「いや、違う。妹が来る」

妹…?

史也に妹?


初耳だ。
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