もう恋なんてしない
迎えが来る迄の間、史也は妹について話し始めた。
結構、ヘビーな内容だった。
「妹の名前は…瑠璃(るり)って云うんだ。
俺より9つ年下の21歳。短大を出て…今は家事手伝い。
瑠璃は、生まれた時から将来が決められててさ。
華道の“緋笙流”って知ってるか?
あそこの次期家元に嫁ぐって事で」
緋笙流(ひしょうりゅう)といえば、内外でも名の知れた華道の流派だ。
家元の国分 忠親(こくぶん ただちか)はテレビや雑誌でも時々目にする。
何年か前に還暦を迎えた恰幅の良い紳士だったように思う。
「緋笙流の家元?国分 忠親だったっけ?相当な名士だな」
「そう。そいつの息子・泰如(やすゆき)の許婚だった」
結構、ヘビーな内容だった。
「妹の名前は…瑠璃(るり)って云うんだ。
俺より9つ年下の21歳。短大を出て…今は家事手伝い。
瑠璃は、生まれた時から将来が決められててさ。
華道の“緋笙流”って知ってるか?
あそこの次期家元に嫁ぐって事で」
緋笙流(ひしょうりゅう)といえば、内外でも名の知れた華道の流派だ。
家元の国分 忠親(こくぶん ただちか)はテレビや雑誌でも時々目にする。
何年か前に還暦を迎えた恰幅の良い紳士だったように思う。
「緋笙流の家元?国分 忠親だったっけ?相当な名士だな」
「そう。そいつの息子・泰如(やすゆき)の許婚だった」