私が好きになった男は私が嫌いなヤンキーでした。
「うーん?校内探検!!」
餓鬼か?
「何か発見あった?由梨亜」
「うーん…。あっ、何か不良の溜まり場があった」
「へっ?…どんな奴がいた?」
いきなりどうしたんだろう?
「うーんとね、赤髪と金パと、茶髪と、アプリコットとか…」
「あ~あ、何やってんのアイツら」
…知ってる奴なのかな?
「知り合い?」
「うん。たぶん、あたしのいとこと、双子の兄」
「「えっ、双子?」」
「うん。しかもこのクラスだよ」
…知らなかった。
ガラッ…
あたしと由梨亜が、ナルに双子の兄がいると聞いたとき、教室のドアが開いた。