ロ包 ロ孝 2
‡咆哮1の粗筋‡

 同僚の山崎里美に連れられて自己啓発サークル『音力(ネヂカラ)』に行った主人公の坂本淳は、偶然旧友と出会い、そこでの修練が祖父から聞いた、先祖が使っていたという声を武器にする術『蠢声操躯法(シュンセイソウクホウ)』に酷似していた為、調査に乗り出した。

 旧友を含む音力関係者の相次ぐ事故死の後、淳達は政府の陰謀に依って術が盗まれた事を知る。

しかしそれは犯罪撲滅の為に使用されるという説明を受け、淳達は後輩の栗原を誘って音力のエージェントとなり、内部から政府の真意を探ろうと試みた。


 時が過ぎ、淳と里美は結婚。音力は大きな組織になり、淳はエージェントの長、初代統括ファウンダーとなっていた。だが淳達の危惧する政府の裏が見て取れなかった為、淳は音力を信用しようとする。

 その矢先、ひょんな事から里美の嘘に気付いた淳は、追及した彼女の口から政府の真意と、彼女が工作員だった事を聞く。

政府の本当の目的は淳が恐れていた敵国指導者の暗殺だった。

 しかし里美を心から愛していた淳は彼女の嘘を許して、日本の将来を守る為にチームを組んで敵国へと乗り込んだ。けれどもその国の二重スパイとなっていた里美に謀られ、淳達のチームは壊滅状態に瀕する。

 だが、愛の力に依って里美は敵国に依り施されたマインドコントロールに打ち克ち、指導者を殺害して逃亡を図ったが、敵国兵士に殺害された。

 そのショックから淳は計り知れない大声で術を放ち、敵国の機甲師団一個大隊を壊滅させる。

術の余りの威力に、抱いていた里美の亡骸も消え、それを探し回っていた淳も敵兵に撃たれた。

その一部始終は只1人の生存者、関に依って音力に報告され、政府の真意であった『コード無我』は完遂された。



 そして時は過ぎ……。


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