ロ包 ロ孝 2
すると、彼らの怒声を聞いて集まってきた人垣をかき分けて1人の男性が躍り出て……見事にコケた。
男性は腰をさすりながら情けない声を出す。
「アイタタタタ。ま、待って下さい! 吉村っ! お前が悪いよ。ちゃんと謝れ!」
見るからに頼りなさそうな彼は、雷児達の前に立ちはだかってその吉村という男を庇った。
「おう、物判りの良さそうなヤツが来たな。だがもうおせぇんだよ!」
「ちょっと待て!……ぼ、ボス?」
最年長の晋が止めに入ってきた男性を見て言ったが、その男性は叫んだ。
「や゙め゙でぐだざい゙い゙い゙い゙い゙!!!!!!!!!」
「!んぁぁぁっ!」
男性の発したあまりの声の大きさに、雷児達は耳を塞いでしゃがみ込み、野次馬達も身悶えしながら耳に指を突っ込んでいる。
「よしっ、今だっ逃げろっ!」
その隙に2人はそそくさとその場を走り去った。
「させるかっ、ヮァァァァアッ!」
これが探し求めていた大声の主だと悟った雷児は全開で【北斗】(ホクト)を放ち、ドームの天井スレスレ迄舞い上がっていた。
「見付けたぞ、あそこかっ!」
路地裏の建物に逃げ込もうとしている2人を発見した雷児は【北斗】を止(ト)めて急降下した。
ヒュンッ
「待てっ、いや待ってくれヮァァアアッ!」
地上にぶつかる寸前に逆噴射のように【北斗】を放ち、雷児は2人の前に降り立った。
【北斗】に巻き上げられた砂埃が収まる迄、2人は目を丸くして逃げる事も忘れ、ただ呆然と雷児を見ている。
「俺の仲間が悪い事をした。謝るよ、ゴメン」
その言葉にやっと我を取り戻してまた、2人はアタフタと逃げ出した。
「まっ待てっ、待ってくれ。ヒョォォォオオ」
その場の空気を切り裂く程の風切り音がすると、2人の足は動かなくなった。雷児の【在】(ザイ)が彼らの意志に反して足を止めさせたのだ。
「え? なっ? 足がっ、足が動かない!」
「ヒョォォォオオ」
雷児は細く、長く【在】を発しながら、ベルト代わりの腰ひもを使って2人の足を縛り上げた。
男性は腰をさすりながら情けない声を出す。
「アイタタタタ。ま、待って下さい! 吉村っ! お前が悪いよ。ちゃんと謝れ!」
見るからに頼りなさそうな彼は、雷児達の前に立ちはだかってその吉村という男を庇った。
「おう、物判りの良さそうなヤツが来たな。だがもうおせぇんだよ!」
「ちょっと待て!……ぼ、ボス?」
最年長の晋が止めに入ってきた男性を見て言ったが、その男性は叫んだ。
「や゙め゙でぐだざい゙い゙い゙い゙い゙!!!!!!!!!」
「!んぁぁぁっ!」
男性の発したあまりの声の大きさに、雷児達は耳を塞いでしゃがみ込み、野次馬達も身悶えしながら耳に指を突っ込んでいる。
「よしっ、今だっ逃げろっ!」
その隙に2人はそそくさとその場を走り去った。
「させるかっ、ヮァァァァアッ!」
これが探し求めていた大声の主だと悟った雷児は全開で【北斗】(ホクト)を放ち、ドームの天井スレスレ迄舞い上がっていた。
「見付けたぞ、あそこかっ!」
路地裏の建物に逃げ込もうとしている2人を発見した雷児は【北斗】を止(ト)めて急降下した。
ヒュンッ
「待てっ、いや待ってくれヮァァアアッ!」
地上にぶつかる寸前に逆噴射のように【北斗】を放ち、雷児は2人の前に降り立った。
【北斗】に巻き上げられた砂埃が収まる迄、2人は目を丸くして逃げる事も忘れ、ただ呆然と雷児を見ている。
「俺の仲間が悪い事をした。謝るよ、ゴメン」
その言葉にやっと我を取り戻してまた、2人はアタフタと逃げ出した。
「まっ待てっ、待ってくれ。ヒョォォォオオ」
その場の空気を切り裂く程の風切り音がすると、2人の足は動かなくなった。雷児の【在】(ザイ)が彼らの意志に反して足を止めさせたのだ。
「え? なっ? 足がっ、足が動かない!」
「ヒョォォォオオ」
雷児は細く、長く【在】を発しながら、ベルト代わりの腰ひもを使って2人の足を縛り上げた。