ロ包 ロ孝 2
「うん。でもこの3日間は、ホント最高に楽しかったんだよ? カン」
地球で再会したあの時のようにギュッと抱き締めると、カンの身体は僅かに震えていた。
「泣いてるの? 私はいつも、いつ迄もカンの友達だよ? いや親友。そう、マブダチでしょ?」
ジェイはカンの前髪を掻き上げ、その瞳を見詰めながら言った。
「ウンウン、マブダチです。じゃ、これは友情のハグね?」
「愛情だったらどうする? フフフッ」
そして玄関ホールに入ると、食事中だったのか、ナプキンを首から掛けたままダレブが出迎えた。
「お帰りがものっそい早ようござんしたな。お食事は召し上がりなさったか?」
「ただいまダレブ。お爺ちゃん居ない?」
ダレブの質問には答えずにカンは聞き返していた。
「旦那様なら『書斎に居る』と仰ってましたがな」
2人は連れ立って5階の書斎へと上がって行った。
「爺ちゃん私、カンね。順子が話有るって」
ドアの外から窺いを立てると中から「どうぞお入りなさい」との返事が帰ってくる。
「失礼します、お爺さん。この度は大変お世話になりました」
壁一杯の書籍に囲まれたその書斎でジェイは、この3日間のお礼と、それが彼女に取ってどれだけ楽しく、そして有意義だったかを伝えた。
「ホントに楽しかった。カンとも沢山喋れました。女の子としての幸せをいっぱい味わわさせて頂きました。有り難うございました」
深々と頭を下げ、感謝の意を表すジェイ。
「またそんなに改まって、どうしました順子さん。まだまだカンの相手をしてやって下さるのでしょう?」
しかしそう言う陳老人は、ジェイが何を言わんとしているのかをその瞳から感じ取っていた。
「いえ、そうしたいのはやまやまなのですが、私は家族の事が心配なんです。今、その家族達は窮地に追いやられている。私が帰らないと彼らは……」
ジェイはその柔らかな微笑みの中に確かな闘志をたたえていた。
「私達の事も是非家族の一員に加えて頂きたいですな」
陳老人も顔中をシワだらけにして微笑み、ジェイを見詰めている。
地球で再会したあの時のようにギュッと抱き締めると、カンの身体は僅かに震えていた。
「泣いてるの? 私はいつも、いつ迄もカンの友達だよ? いや親友。そう、マブダチでしょ?」
ジェイはカンの前髪を掻き上げ、その瞳を見詰めながら言った。
「ウンウン、マブダチです。じゃ、これは友情のハグね?」
「愛情だったらどうする? フフフッ」
そして玄関ホールに入ると、食事中だったのか、ナプキンを首から掛けたままダレブが出迎えた。
「お帰りがものっそい早ようござんしたな。お食事は召し上がりなさったか?」
「ただいまダレブ。お爺ちゃん居ない?」
ダレブの質問には答えずにカンは聞き返していた。
「旦那様なら『書斎に居る』と仰ってましたがな」
2人は連れ立って5階の書斎へと上がって行った。
「爺ちゃん私、カンね。順子が話有るって」
ドアの外から窺いを立てると中から「どうぞお入りなさい」との返事が帰ってくる。
「失礼します、お爺さん。この度は大変お世話になりました」
壁一杯の書籍に囲まれたその書斎でジェイは、この3日間のお礼と、それが彼女に取ってどれだけ楽しく、そして有意義だったかを伝えた。
「ホントに楽しかった。カンとも沢山喋れました。女の子としての幸せをいっぱい味わわさせて頂きました。有り難うございました」
深々と頭を下げ、感謝の意を表すジェイ。
「またそんなに改まって、どうしました順子さん。まだまだカンの相手をしてやって下さるのでしょう?」
しかしそう言う陳老人は、ジェイが何を言わんとしているのかをその瞳から感じ取っていた。
「いえ、そうしたいのはやまやまなのですが、私は家族の事が心配なんです。今、その家族達は窮地に追いやられている。私が帰らないと彼らは……」
ジェイはその柔らかな微笑みの中に確かな闘志をたたえていた。
「私達の事も是非家族の一員に加えて頂きたいですな」
陳老人も顔中をシワだらけにして微笑み、ジェイを見詰めている。