ロ包 ロ孝 2
『だって重いんだもんアレ、動き辛いし……』
ティーは口を尖らせて拗ねて見せる。
「駄目ですよ、ボス。可愛い子ぶっても」
さっき迄の戦闘が嘘のようにほのぼのとしている2人。どうやら墨刀の一味は掃討出来たらしい。
常に活性状態に在るティーの【朱雀】は、生き物の気配迄感じ取る事が出来るので、墨刀一味の生き残りが居ればこうものんびりしてはいない。
『でもこれでハッキリしたな。墨刀の奴らは俺達を皆殺しにするつもりだ』
「今ファミリーに残っている者が、もう墨刀側へ寝返る可能性が無いと見たんでしょうね」
腕を撃たれたティーから上がった血しぶきが顔に付いたジェイは、迷惑そうにそれを拭き取りながら答えていた。
「ボスッ! ジェイさんっ! 怪我は有りませんか? ハァッハァッ」
「おいおい、もうおせぇよぉ雷児ぃ」
雷児達が血相を変えて走って来た。彼が肩で大きく息をしながら俯く後ろには、晋が足から血を流して立っている。
「黒ちゃん! どうしたんだ、ソレッ」
「ああジェイ。途中で墨刀の奴らに捕まっちまったんだよ。なに、大した傷じゃないさ。なぁ雷児、それよりボスが血だらけじゃないですかっ! ジェイもっ!」
晋は自分の事も顧みずに2人の心配をしている。
『ああ、腕がもげたんだが大丈夫だ。さっき病院行ってくっ付けた』
「痛っ、ボスぅ。病院なんかこんな時間に開いてる訳ないじゃないですか! もう、防弾ウェア位着といて下さいよぉ」
【闘】の痛みに耐えながら進言する晋にジェイが詰め寄った。
「ボスは平気だって言ってるだろ! 黒ちゃんこそ足、見せてみろ!」
「大丈夫だよ、ジェイ。恐ぇなぁ」
棒切れで布をぐるぐると引き絞り患部を圧迫して止血してはいるが、弾丸が貫通したと思われるそこの状態はかなり酷い物だった。
「黒ちゃん、これはマズイよ。足が壊死しかけてる」
晋のズボンを捲って傷の様子を見ていたジェイが言う。止血の為に縛ってある膝から先は、すっかり紫色に変色していた。
ティーは口を尖らせて拗ねて見せる。
「駄目ですよ、ボス。可愛い子ぶっても」
さっき迄の戦闘が嘘のようにほのぼのとしている2人。どうやら墨刀の一味は掃討出来たらしい。
常に活性状態に在るティーの【朱雀】は、生き物の気配迄感じ取る事が出来るので、墨刀一味の生き残りが居ればこうものんびりしてはいない。
『でもこれでハッキリしたな。墨刀の奴らは俺達を皆殺しにするつもりだ』
「今ファミリーに残っている者が、もう墨刀側へ寝返る可能性が無いと見たんでしょうね」
腕を撃たれたティーから上がった血しぶきが顔に付いたジェイは、迷惑そうにそれを拭き取りながら答えていた。
「ボスッ! ジェイさんっ! 怪我は有りませんか? ハァッハァッ」
「おいおい、もうおせぇよぉ雷児ぃ」
雷児達が血相を変えて走って来た。彼が肩で大きく息をしながら俯く後ろには、晋が足から血を流して立っている。
「黒ちゃん! どうしたんだ、ソレッ」
「ああジェイ。途中で墨刀の奴らに捕まっちまったんだよ。なに、大した傷じゃないさ。なぁ雷児、それよりボスが血だらけじゃないですかっ! ジェイもっ!」
晋は自分の事も顧みずに2人の心配をしている。
『ああ、腕がもげたんだが大丈夫だ。さっき病院行ってくっ付けた』
「痛っ、ボスぅ。病院なんかこんな時間に開いてる訳ないじゃないですか! もう、防弾ウェア位着といて下さいよぉ」
【闘】の痛みに耐えながら進言する晋にジェイが詰め寄った。
「ボスは平気だって言ってるだろ! 黒ちゃんこそ足、見せてみろ!」
「大丈夫だよ、ジェイ。恐ぇなぁ」
棒切れで布をぐるぐると引き絞り患部を圧迫して止血してはいるが、弾丸が貫通したと思われるそこの状態はかなり酷い物だった。
「黒ちゃん、これはマズイよ。足が壊死しかけてる」
晋のズボンを捲って傷の様子を見ていたジェイが言う。止血の為に縛ってある膝から先は、すっかり紫色に変色していた。