ロ包 ロ孝 2
バシィッ!
「雷児っ! しっかりしねぇか!」
峰晴は虚ろな目をして立ち尽くしているだけの雷児を張り飛ばして言った。
「峰……さん……」
「いいか? お前らがシャンとしねぇで、誰がボスの仇を取るんだ! ああん?」
その場に居合わせた面々は、そう発破を掛けられてもただ一様に、為す術も無く項垂れている。
それもそうだ。ティーが殺されるなど、この極寒の世界にいきなり太陽が顔を出す位有り得ない事だったからだ。
「あ、あ、そんな……ボスが……」
「墨刀の奴らも準備を整えて、近い内に必ずやって来る。お前らが浮き足だってたら、ティーファミリーは壊滅させられるぞ!」
峰晴は住み慣れた家のように迷わずティーの部屋へ入って行く。そこにはかつて彼がファミリーだった時に使っていたロッカーが置いてあるからだ。
「またこれを着る羽目になるとはな……」
営業着の地味なマントをソファーに投げ付け、ビジネスマン然としたスーツを脱ぎ捨て、関節や急所を保護するサポーターをはめてぴったりとした防寒スーツに身を包む。
ナイトスコープ付きのヘッドギアを装着し、紫の幾何学模様が施された純白の防塵マントを羽織ると『紫の稲妻』と呼ばれていた頃の峰晴がそこに立っていた。
「あれ、峰さん! なんでここに居るの?」
事情を知らない彼女は赤い髪を揺らして無邪気に微笑んでいる。
「おお、ジェイか! 暫く見ない間にすっかりいい女になったな、ぉわっ!」
ジェイはイキナリ峰晴を【皆】で突き飛ばした。
「てめぇ、ジェイ。ご挨拶じゃねぇかよ。ダリャッ!」
「俺は女を捨てたんだ。何度言わせりゃ解んだよ! ゥピュッ!」
峰晴の放った【皆】を【列】で受け止めてすぐ【南斗弱】で反撃するジェイ。
ドスッ
「ゲホッ、ウゲッ。また喰らった! こっ、この野郎っ!」
腹にキツイ一発を喰らって峰晴は悶絶している。
「デスクワークばっかりで、すっかり錆びれちまったんじゃねぇのか? 峰さん」
「何だとぉっ!? ジェイ、てめえ……」
「雷児っ! しっかりしねぇか!」
峰晴は虚ろな目をして立ち尽くしているだけの雷児を張り飛ばして言った。
「峰……さん……」
「いいか? お前らがシャンとしねぇで、誰がボスの仇を取るんだ! ああん?」
その場に居合わせた面々は、そう発破を掛けられてもただ一様に、為す術も無く項垂れている。
それもそうだ。ティーが殺されるなど、この極寒の世界にいきなり太陽が顔を出す位有り得ない事だったからだ。
「あ、あ、そんな……ボスが……」
「墨刀の奴らも準備を整えて、近い内に必ずやって来る。お前らが浮き足だってたら、ティーファミリーは壊滅させられるぞ!」
峰晴は住み慣れた家のように迷わずティーの部屋へ入って行く。そこにはかつて彼がファミリーだった時に使っていたロッカーが置いてあるからだ。
「またこれを着る羽目になるとはな……」
営業着の地味なマントをソファーに投げ付け、ビジネスマン然としたスーツを脱ぎ捨て、関節や急所を保護するサポーターをはめてぴったりとした防寒スーツに身を包む。
ナイトスコープ付きのヘッドギアを装着し、紫の幾何学模様が施された純白の防塵マントを羽織ると『紫の稲妻』と呼ばれていた頃の峰晴がそこに立っていた。
「あれ、峰さん! なんでここに居るの?」
事情を知らない彼女は赤い髪を揺らして無邪気に微笑んでいる。
「おお、ジェイか! 暫く見ない間にすっかりいい女になったな、ぉわっ!」
ジェイはイキナリ峰晴を【皆】で突き飛ばした。
「てめぇ、ジェイ。ご挨拶じゃねぇかよ。ダリャッ!」
「俺は女を捨てたんだ。何度言わせりゃ解んだよ! ゥピュッ!」
峰晴の放った【皆】を【列】で受け止めてすぐ【南斗弱】で反撃するジェイ。
ドスッ
「ゲホッ、ウゲッ。また喰らった! こっ、この野郎っ!」
腹にキツイ一発を喰らって峰晴は悶絶している。
「デスクワークばっかりで、すっかり錆びれちまったんじゃねぇのか? 峰さん」
「何だとぉっ!? ジェイ、てめえ……」