ロ包 ロ孝 2
「抱いた……卵子……たまんないっす……、ゲホッ」
背中を叩かれむせる敦を峰晴が叱り付ける。
「こんな時に何考えてやがる。それにダイラタンシーだ!」
「す、スイマ……」「原理は置いておくとして、強い力が掛かるとこうやって固くなるんだ。よし、そしたら全員ヘッドギアを装着してみてくれ」
敦の相手をしながらも全体の流れを把握し、指示を飛ばしていく峰晴を見て雷児は【俺にはNo.2なんてとても無理だ】と消沈していた。
「へへっ、何だかあっしらぁ、凄く強そうなマフィアじゃねぇすか?」
ユウレイと晋が小突き合いながら盛り上がっている。
「おお、ワクワクしてきたな」
「晋は怪我人なんだから余り無理するなよ?」
どうやら峰晴は耳や目に入った情報を瞬時に処理してしまうらしい。
「雷児どうした。肩が落ちてるぞ? 胸を張れ、胸を!」
【昨日峰晴さんが来てからの僅かな時間で、もうメンバー全員の名前を覚えているなんて! それにこの気遣い……】
雷児は余計に我が身の不甲斐なさを感じていた。
───────
ヘッドギアや各自の持つ火器の使用法も理解した構成員達は、出立(シュッタツ)を今か今かと待ち構える。
ポンポンッ
その中でひとり項垂れていた雷児の肩を誰かがそっと叩いた。
「雷児っ」
「ジェイさん! 大丈夫なんですか?」
ジェイはニコニコして雷児に耳打ちした。暫くの間真剣な表情でそれを聞いていた雷児の表情は、ある時点を境に花が咲いたかのように明るくなった。
「ホントですか、それ」
「間違いないわよ」
「あ、ジェイさん。女言葉になってる」
「いっけねぇ。……だから雷児。思う存分暴れていいんだぜ?」
「解りました。よぉしっ、野郎共! 気合い入れて行くぞぉっ!」
「おおぅぅっ!」
〇※○※○※
ブ ブ ブゥゥウウン……
フライカメラを完璧に操っている彼は、その航続時間を3倍の30分にする事に成功していた。
「完璧じゃない! 凄いわ? 西村!」
背中を叩かれむせる敦を峰晴が叱り付ける。
「こんな時に何考えてやがる。それにダイラタンシーだ!」
「す、スイマ……」「原理は置いておくとして、強い力が掛かるとこうやって固くなるんだ。よし、そしたら全員ヘッドギアを装着してみてくれ」
敦の相手をしながらも全体の流れを把握し、指示を飛ばしていく峰晴を見て雷児は【俺にはNo.2なんてとても無理だ】と消沈していた。
「へへっ、何だかあっしらぁ、凄く強そうなマフィアじゃねぇすか?」
ユウレイと晋が小突き合いながら盛り上がっている。
「おお、ワクワクしてきたな」
「晋は怪我人なんだから余り無理するなよ?」
どうやら峰晴は耳や目に入った情報を瞬時に処理してしまうらしい。
「雷児どうした。肩が落ちてるぞ? 胸を張れ、胸を!」
【昨日峰晴さんが来てからの僅かな時間で、もうメンバー全員の名前を覚えているなんて! それにこの気遣い……】
雷児は余計に我が身の不甲斐なさを感じていた。
───────
ヘッドギアや各自の持つ火器の使用法も理解した構成員達は、出立(シュッタツ)を今か今かと待ち構える。
ポンポンッ
その中でひとり項垂れていた雷児の肩を誰かがそっと叩いた。
「雷児っ」
「ジェイさん! 大丈夫なんですか?」
ジェイはニコニコして雷児に耳打ちした。暫くの間真剣な表情でそれを聞いていた雷児の表情は、ある時点を境に花が咲いたかのように明るくなった。
「ホントですか、それ」
「間違いないわよ」
「あ、ジェイさん。女言葉になってる」
「いっけねぇ。……だから雷児。思う存分暴れていいんだぜ?」
「解りました。よぉしっ、野郎共! 気合い入れて行くぞぉっ!」
「おおぅぅっ!」
〇※○※○※
ブ ブ ブゥゥウウン……
フライカメラを完璧に操っている彼は、その航続時間を3倍の30分にする事に成功していた。
「完璧じゃない! 凄いわ? 西村!」