ロ包 ロ孝 2
「そうでしょ。凄いっしょ、おわっ! げげげっ」
興奮した野木村からの熱烈なベーゼの嵐を受け、西村はヨロヨロと足許を覚束(オボツカ)なくさせた。
「ああっ! そっちは大切なフィギュアがあるんだから気を付けてくんなきゃっ」
所々で声を裏返しながら、新しく加入した武田が気色ばむ。
「お、わりいわりい。しかしお前、新人とは思えない態度のデカさだな」
「いや、余剰時間でのフィギュアの製作は、雇用条件に入ってるんですよぉ?」
彼は新人メカニックとして採用された凄腕だが、二次元キャラクターを三次元に蘇らせる事こそが天職と思っている『super OTAKU』だ。
「そんな事言ってるんじゃない! お前の物言いが問題だって言ってるんだ、この繋がり眉毛っ!」
「眉毛は仕方ないじゃないですかぁ、西村さんこそ変ないちゃもん付けるのやめて下さい」
「なんだ? 林さんに言い付けるぞ?」
まるで子供の喧嘩である。
「ま、まぁまぁ。武田君のお、お陰で俺達あ、安心してミッションを遂行で、出来るんだから」
「そうよ? 喧嘩は野蛮よ?」
副官の野木村からも言われたのでは仕方ない。彼はすごすごと引き下がった。
「でも問題は、またああ易々と施設に侵入出来るかどうかっしょ」
「そうねぇ。前みたいに間抜けな警備員ひとりって訳には行かないわよねぇ」
網岡山の施設がセンターコア・モノリスだとすれば侵入の跡を見付けられたであろう今、あの施設の守りは強固になっている筈だ。
「まず向こうの支部に頼んで、周辺の様子と入り口部分の施設詳細を送って貰いましょう」
───────
3日後。中部地方支部からの連絡がブルー・タスクの事務所に入った。
「山路、これの攻略法を考えて」
「おおおぉ、野木村さんがぁ、珍しく俺の名前をマトモに呼んだぁぁ」
情報がまとめられた液晶ペーパーに目を通しながら感激している山路は、大した時間も掛けずに結論に達した。
「写真で見てもぉ、外観が変わってまぁす。前よりガッシリしてる感じでぇす」
興奮した野木村からの熱烈なベーゼの嵐を受け、西村はヨロヨロと足許を覚束(オボツカ)なくさせた。
「ああっ! そっちは大切なフィギュアがあるんだから気を付けてくんなきゃっ」
所々で声を裏返しながら、新しく加入した武田が気色ばむ。
「お、わりいわりい。しかしお前、新人とは思えない態度のデカさだな」
「いや、余剰時間でのフィギュアの製作は、雇用条件に入ってるんですよぉ?」
彼は新人メカニックとして採用された凄腕だが、二次元キャラクターを三次元に蘇らせる事こそが天職と思っている『super OTAKU』だ。
「そんな事言ってるんじゃない! お前の物言いが問題だって言ってるんだ、この繋がり眉毛っ!」
「眉毛は仕方ないじゃないですかぁ、西村さんこそ変ないちゃもん付けるのやめて下さい」
「なんだ? 林さんに言い付けるぞ?」
まるで子供の喧嘩である。
「ま、まぁまぁ。武田君のお、お陰で俺達あ、安心してミッションを遂行で、出来るんだから」
「そうよ? 喧嘩は野蛮よ?」
副官の野木村からも言われたのでは仕方ない。彼はすごすごと引き下がった。
「でも問題は、またああ易々と施設に侵入出来るかどうかっしょ」
「そうねぇ。前みたいに間抜けな警備員ひとりって訳には行かないわよねぇ」
網岡山の施設がセンターコア・モノリスだとすれば侵入の跡を見付けられたであろう今、あの施設の守りは強固になっている筈だ。
「まず向こうの支部に頼んで、周辺の様子と入り口部分の施設詳細を送って貰いましょう」
───────
3日後。中部地方支部からの連絡がブルー・タスクの事務所に入った。
「山路、これの攻略法を考えて」
「おおおぉ、野木村さんがぁ、珍しく俺の名前をマトモに呼んだぁぁ」
情報がまとめられた液晶ペーパーに目を通しながら感激している山路は、大した時間も掛けずに結論に達した。
「写真で見てもぉ、外観が変わってまぁす。前よりガッシリしてる感じでぇす」