ロ包 ロ孝 2
酔っ払って眠っていた筈の墨刀一味は軒並み目を覚まし、今まさに階段を降りてくる所だったのだ。
「なんだ? 下に誰か居るのかっ!?」
「ヤバい、峰晴さんがデカい声出すからぁ!」
「お前が変なトコで話を切るからだろう! ハハッ」
2人にはこれから血で血を洗う戦いが待っているというのに、楽しそうな顔を見合わせている。
ボスであるティーが生きているという事実は、彼らに取っては何よりも力強い後ろ楯に他ならなかった。
「でもそれ、他の奴らは知ってるのか?」
「いや、カチ込みの準備で慌ただしかったんで……」
「馬鹿、特攻隊長は俺が暫く務めるから、お前は奴らに伝えて来い! だけど俺が死ぬ前に戻って来いよ!」
そう冗談めかしに言うと、峰晴は階段を駆け登って行った。
〇※○※○※
一方。時を同じくして晋(シン)達待機メンバーは、峰晴がされていた説明を、ジェイから受けていた。
「おお〜マジっすか! じゃあ水が爆発したのが幸いしたんですね?」
どうやらジェイはあの時起こった水蒸気爆発の事を話しているらしい。
「ああ、それで鉄の中へ炭になって閉じ込められていたボスの細胞が、吹き飛ばされて外に出て来れたんだろう。偶然の勝利だな」
ティーの再生能力は炭化した塵になっても発揮されるのだ。余程の策を練らなければ、完全に彼を葬り去る事は出来ないだろう。
「……でもジェイさんも助けが来て良かったですね。
今の世の中、表で倒れたら直ぐ『死』が待っていますから」
「確かにそれは好運だったよ。
その頃ティーファミリーの門外顧問をやってくれていた福永さんが見付けてくれたのさ」
あの後ジェイは、不測の事態が起こった時の為にと、ティーを尾行していた福永達に発見された。
鼓膜は破れてしまったものの、他には軽い凍傷と打ち身程度の怪我で済んだ。
「それじゃ本当にボスは生きてらっしゃるんでヤスね? へへっ」
ティーが死んだと知らされてからこっち、ずっと沈んだ表情をしていたユウレイも、いつものようにヘラヘラと笑っている。
「なんだ? 下に誰か居るのかっ!?」
「ヤバい、峰晴さんがデカい声出すからぁ!」
「お前が変なトコで話を切るからだろう! ハハッ」
2人にはこれから血で血を洗う戦いが待っているというのに、楽しそうな顔を見合わせている。
ボスであるティーが生きているという事実は、彼らに取っては何よりも力強い後ろ楯に他ならなかった。
「でもそれ、他の奴らは知ってるのか?」
「いや、カチ込みの準備で慌ただしかったんで……」
「馬鹿、特攻隊長は俺が暫く務めるから、お前は奴らに伝えて来い! だけど俺が死ぬ前に戻って来いよ!」
そう冗談めかしに言うと、峰晴は階段を駆け登って行った。
〇※○※○※
一方。時を同じくして晋(シン)達待機メンバーは、峰晴がされていた説明を、ジェイから受けていた。
「おお〜マジっすか! じゃあ水が爆発したのが幸いしたんですね?」
どうやらジェイはあの時起こった水蒸気爆発の事を話しているらしい。
「ああ、それで鉄の中へ炭になって閉じ込められていたボスの細胞が、吹き飛ばされて外に出て来れたんだろう。偶然の勝利だな」
ティーの再生能力は炭化した塵になっても発揮されるのだ。余程の策を練らなければ、完全に彼を葬り去る事は出来ないだろう。
「……でもジェイさんも助けが来て良かったですね。
今の世の中、表で倒れたら直ぐ『死』が待っていますから」
「確かにそれは好運だったよ。
その頃ティーファミリーの門外顧問をやってくれていた福永さんが見付けてくれたのさ」
あの後ジェイは、不測の事態が起こった時の為にと、ティーを尾行していた福永達に発見された。
鼓膜は破れてしまったものの、他には軽い凍傷と打ち身程度の怪我で済んだ。
「それじゃ本当にボスは生きてらっしゃるんでヤスね? へへっ」
ティーが死んだと知らされてからこっち、ずっと沈んだ表情をしていたユウレイも、いつものようにヘラヘラと笑っている。