ロ包 ロ孝 2
「お帰りなさい、ミッツィー。サンドモービルは直ったの? ……ああっ、また失敗だわっ!」
部屋の隅に有るディスプレイに囲まれた机に座って、何やらゲームらしき物をプレイしている野木村が尋ねた。
「直る訳無いだろ? そんな技術持ってねぇんだから。
しかし……ノギちゃんを見てると、ゲームして遊んでるだけとしか思えないんだけどな……」
頬を膨らませ、拗ねたような態度で野木村は言う。
「だから前にも言ったでしょ? これはセンターコア·モノリスのハッキングプログラムと直結してるのよ! ゲーム仕立てにして飽きが来ないようにしてるんじゃないの!」
【飽きが来ない→ 楽しい→ 遊び……やっぱり遊んでるんじゃないか!】
林はそう思ったが、もしそれが成功すれば世界中で戦っている民権奪還軍の誰もが成し遂げられなかった快挙だ。
【今まで大目に見てきた俺にも責任があるし、目をつぶらなければ】
林は自分に言い聞かせると、まだディスプレイにかじりついている野木村に言った。
「なぁノギちゃん。腕のいいメカニック、ネットで募集しといてくれよ。あくまで賃金は安めでさ」
「解ったわ。でも期待はしない方がいいわね。フリースペースを見て応募して来る奴らなんて、どうせロクなもんじゃないから!」
そう言う野木村も、フリースペースの『ハッカー募集』で採用されたクチだ。
彼はマフィアか何かの募集だと思って応募したらしいが、面接官でもあった林に一目惚れしてからは心を入れ替え、今は市民の為に戦って(遊んで?)いる。
「なるほど。ノギちゃんからそう言われると凄く説得力有るな」
「なによミッツィー! ここはキッパリ否定しなきゃでしょう? んもう、デリカシーが無いんだからぁ、ちょっとミッツィー? ミッツィー!」
林は野木村が画面に集中している間に、こっそり階段を降りていた。
「なんだよカリカリして、アノ日か? ……んなわけ無いよな。ま、こういう時は逃げるに限る。
よしっ、ラウンド2だ」
林は直る当ても無いサンドモービルと、また油まみれの格闘を始めた。
部屋の隅に有るディスプレイに囲まれた机に座って、何やらゲームらしき物をプレイしている野木村が尋ねた。
「直る訳無いだろ? そんな技術持ってねぇんだから。
しかし……ノギちゃんを見てると、ゲームして遊んでるだけとしか思えないんだけどな……」
頬を膨らませ、拗ねたような態度で野木村は言う。
「だから前にも言ったでしょ? これはセンターコア·モノリスのハッキングプログラムと直結してるのよ! ゲーム仕立てにして飽きが来ないようにしてるんじゃないの!」
【飽きが来ない→ 楽しい→ 遊び……やっぱり遊んでるんじゃないか!】
林はそう思ったが、もしそれが成功すれば世界中で戦っている民権奪還軍の誰もが成し遂げられなかった快挙だ。
【今まで大目に見てきた俺にも責任があるし、目をつぶらなければ】
林は自分に言い聞かせると、まだディスプレイにかじりついている野木村に言った。
「なぁノギちゃん。腕のいいメカニック、ネットで募集しといてくれよ。あくまで賃金は安めでさ」
「解ったわ。でも期待はしない方がいいわね。フリースペースを見て応募して来る奴らなんて、どうせロクなもんじゃないから!」
そう言う野木村も、フリースペースの『ハッカー募集』で採用されたクチだ。
彼はマフィアか何かの募集だと思って応募したらしいが、面接官でもあった林に一目惚れしてからは心を入れ替え、今は市民の為に戦って(遊んで?)いる。
「なるほど。ノギちゃんからそう言われると凄く説得力有るな」
「なによミッツィー! ここはキッパリ否定しなきゃでしょう? んもう、デリカシーが無いんだからぁ、ちょっとミッツィー? ミッツィー!」
林は野木村が画面に集中している間に、こっそり階段を降りていた。
「なんだよカリカリして、アノ日か? ……んなわけ無いよな。ま、こういう時は逃げるに限る。
よしっ、ラウンド2だ」
林は直る当ても無いサンドモービルと、また油まみれの格闘を始めた。