ロ包 ロ孝 2
「……と、言うわけ。どう? 凄い話でしょう!」
ロバートはその大きな目も、口も全開でカンの話に聞き入っていた。
「凄げぇ! 凄げぇよカン! それ本にしろよ」
「それは出来ないでしょう、まだまだ取材不足だし。またジェイに会って話を聞かなきゃ」
「そうか、そうだな……っておい! もうこんな時間だ。
やっべぇ、俺次『ゴーゴン』の授業なんだよ。ヒィエェェェ……」
情けない叫びを残してロバートは走り去った。カンもぐずぐずしてはいられない。『長老』に目を付けられたら進学に響いてしまうからだ。
「いっそげぇぇぇ!」
自らに気合いを入れて、カンも教室へと走って行った。