ロ包 ロ孝 2
 
 
 見渡す限り黄土色で塗り潰された大地。



 風は止む事なく荒れ狂い、吹き付ける砂塵が地表に有る物全てを飲み込んでいく。



 耳をすましても、聞こえてくるのは断末魔の叫びにも似た風の音ばかり。



 昼だというのに空に太陽の姿は無く、厚く立ち込めた暗雲が、景色により一層陰鬱な色彩を塗り重ねている。



 そこは全てが凍り付き、ただ砂嵐だけの吹きすさぶ、薄暗い町だった。



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