ロ包 ロ孝 2
「小池さん。ブルー・タスクとの合同ミッションについてですが」
「ええ」
「補給用のタンクモービルもウチから出すんですよね」
「そうです。向こうにはそんな装備は有りませんから」
レッド・ネイルの事務所でスタッフと小池が話している。
「実際、我々にそんな事をしてやる義理は無いのでは?
噂ではブルー・タスクの林は小池さんの事を相当嫌っているらしいですよ?」
林は小池を毛嫌いしている事が誰にもバレていないと思っているが、実はこんな所迄知れ渡っていたようだ。
「ああ、そんな事はとうに解っていましたよ」
しかも小池本人迄もが知っていたとは!
「小池さん! では何故こんな援助を? それにもしブルー・タスクに手柄を上げられたら、オイシイ所はみんな奴らの物ですよ?」
「あいつは昔から隠し事が出来ないのです。態度を見ていれば解りますよ」
小池は遠くを見詰めるような目で、虚空を眺めながらそう漏らした。
「昔から、とおっしゃいますと、小池さんは以前から林をご存じだったんですか」
「ええ、彼は私の最も信頼が置ける部下でした」
小池はコーヒーの湯気をくゆらせながら話し始めた。