こちらミクモ探偵事務所2

「相手に情報を聞き出すときには、それなりの《対価》を払う。常識でしょうが」

「《対価》……」

焔美はしばらく眞宇人の顔をボーッと見た後、思い出したように手を叩いた。
そして、小さなハンドバッグをゴソゴソ漁った。

「……?」

眞宇人の頭にハテナマークが浮かぶ。
やがて、焔美はカバンの中から一つの袋を取り出した。

「《対価》……お菓子しかないけど……」

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