こちらミクモ探偵事務所2

――まぁ、普通に考えてそうだろう。
何故か頭の中で紘哉の声が聞こえてきた。

羽兎は頭をブンブン振って声を打ち消す。

「どうした?」

「何でもないよ。それで?」

「あー……続きね」

定侍はどこか遠い目をして話を続けた。

「それと山田さんに好かれるようになれば、借金は帳消しになる。
それでこの店を辞めていった人を沢山見た」

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