こちらミクモ探偵事務所2

「こんなこと言うのもアレだけどさ……ぼく、紘哉の事イマイチ分かんないんだよね」

「そうですか」

「すごい丁寧な物腰なんだけど、何か威圧感があると言うか……」

「本当ですか?」

「うん。だから今夜はお互いに打ち解けようと思って――」

そう言って、彼は手を顔の高さまで上げた。
その手にはワインボトルが握られている。

「飲み明かさないか?」

「いいですけど……それ、店のですよね?」

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