こちらミクモ探偵事務所2

「気にしない気にしない」

斗南は近くのソファに座ると、ワインの詮を開け始めた。
そして、紘哉にグラスを取ってくるように言う。

言われるがままにグラスを持ってくる紘哉。

ふと、昨日霞が言っていた言葉が脳裏を過った。

『――あと、何故か知らないけど風邪薬が使えないらしいッス』

確かこの情報は斗南から聞き出していたはずだ。

彼は斗南の隣へ座ると、真っ先にその質問をぶつけた。

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