こちらミクモ探偵事務所2

斗南は目を擦りながら、おもむろに口を開いた。

「弟瑠夢ってさ……ダメなんだよね」

「何が?」

「タバコの煙とか、長距離走とか」

「……つまり、喘息だったと?」

紘哉の問いに、彼は何度も頷いた。
眠くて頭が船を漕いでいるようにも見えるが。

「喘息っても……アスピリン喘息。だから、市販の風邪薬とか……下手に使えない……」

< 266 / 320 >

この作品をシェア

pagetop