こちらミクモ探偵事務所2

「まだ開店時間じゃないしな」

紘哉は店内にある壁時計を見た。
もう高そうな腕時計や、伊達眼鏡を掛ける必要もない。

霞も髪を結んでいない。
代わりに風船ガムを膨らましていた。

「暇ッスねー。こっちは準備万端っていうのに」

「悪いの。まさかこんなに早く解決するとは思ってなかったもんでな」

霞の不満に山田が対応する。

その時、ホールのドアがガチャリと開いた。

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