こちらミクモ探偵事務所2

「それがどうかしたの?」

「……分かってないようですね。それともワザと認めないのか?」

紘哉はカナの顎をクイッと持ち上げる。
彼女は一瞬驚いた表情をしたがすぐに紘哉に目線を合わせた。

「俺も男です。そんな潤んだ目で見つめられると……」

カナの耳元で甘く低く囁いた。

「……歯止め、掛からなくなりますよ?」

カナは耳を真っ赤にして、紘哉の胸に顔を隠す。

紘哉は気付かれないように小さくため息をついた。

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