空を翔びたい
一台の車が急ブレーキをかけて止まった。
運転していた男性が真っ青な顔で車から出てくる。
紅葉のすぐ横を歩いてるいた中学生が尻餅を着いて口をパクパクさせていた。
そして、震える指で車の方を示す。
「キャーッ!!」
その悲鳴で俺は我に返ると、現実の世界に引き戻された。
「も…みじ?」
そっと車に近寄ると、
鼻を突くような血の匂いと、地面に広がる、赤。
赤、赤。赤。
これは…誰の、血?
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