空を翔びたい





───……




「ポタ男、カーテン開けて」


紅葉は事故から二日後に意識を取り戻した。


「今日も空が遠いな。早く、行きたい」




そう言って窓の外を眺める紅葉を見つめていた。




紅葉は、生きている。
今、ここにいる。


でも、紅葉は足を失った。




「ポタ男?どうしたの?顔色悪いよ」



それを紅葉はまだ知らない。







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