空を翔びたい





手足が、小刻みに震えた。

喉が焼けるように熱くて、痛い。

心臓の音が速くなる。




「ねぇ、ポタ男」



嫌な予感しかしなかった。
俺は、震える体を無理矢理動かして、フェンスに駆け寄り、それ越しに紅葉に叫ぶ。



「よせ、やめろ。自殺なんか考えるな」


「違うよ」


「死んだら終わりなんだぞ、もうそこで終わりなんだ」

「違うってば」



そして、くすくすといつもの笑い声。





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