空を翔びたい
想い




俺は情けなく震える拳で膝を叩くと、その痛みと勢いでフェンスへと掛け上がる。


咄嗟のことに、紅葉は驚いたように振り返り、怒鳴った。



「来ないで!!」



それでも俺は止まることなくフェンスをよじ登り越える。



いつまでも震えてなんていられない。






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