空を翔びたい




差し伸ばされた手に捕まって、少年の居る所まで降りて、一度腰を降ろす。



「じゃあ、僕が少しずつ降りるから、真似して降りてきて」


「う、うん…」



あたしが素直に頷いたのを見て、少年はゆっくりと降りていく。


少年の掴んだ所を掴んで。
少年の足を掛けた所に足を掛ける。



無事、地面にたどり着いたあたしは、久々に怪我しないで降りれたなー、なんて思いながら、空を見上げた。





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