*ユルユル恋愛*
あれから、彼は一度も来なかった…と思う。
思うと言ったのは、あたしが避けていたからだ。
姿を見たわけでもないけれど、居た気がした。
ただ、それだけ。
入院している間、あたしの記憶が一部分消えていることがわかった。
強い衝撃を受けたからだと診断され、これならの様子を見るとこになった。
いつか思い出すかもしれないし、思い出さないかもしれない…。
思い出すとしたら、きっと彼のこと。
でも、思い出したくない。
だって…。
ーーズキ。「いたた…。」
頭が痛む。
こんなに痛むことってことは。
きっといい事ではないだろうから。