150年後のラブレター
「だから、ちょっとはだけてますって」
七海は無防備に見えた睦月の足を隠すように、布団をかけた。
「うーんっありがとう」
布団の温もりを感じながら、幸せそうに目を閉じた。
「そんなんでいつ沖田くんに襲われても知りませんよー」
意地悪そうに口角を上げる七海に、睦月は驚いて布団から起き上がる。
「ちょっと!!何でそこで輝くんが出てくるのよ!!」
「睦月さん、今日も言い寄られてましたね」
「別にあれは言い寄ってんじゃないの。年上をからかいたい年頃なんだって」
睦月はぷいっとそっぽを向き、今日のことを思い返した。
七海と同期に入ってきた2つ下の後輩、沖田輝は何かと睦月の過去を思い出させる人物だった。
正直、睦月にとってはちょっと厄介な存在。
そんなことも知らず、七海は睦月の隣に敷かれてある布団にもぐりこみ、顔だけを睦月の方に突き出してきた。
「本当のとこ、睦月さんって沖田くんのことどう思ってるんですかっ!?」