150年後のラブレター
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涙の跡を隠しながら外に出ると、社員の皆が睦月を待っていた。
「おーおかえりーどうだった?」
ハイテンションでいつもより高い声の莉奈が、体当たりとでも言えそうなほど力強く密接した。
「ま、まぁ・・・凄かったかな」
「だよねーホント噂通りって感じ」
皆「うんうん」と頷きながら次の目的地へと足を進めた。
睦月はふと立ち止まり、振り返った。
風が吹き、髪を靡かせる。
すると、低く聞きなれた声が耳元で鳴った。
「睦月さん?」
「う、っわ!輝くん!!いきなり近い!びっくりしたじゃん!!」
「あ、すみません」
と言うも、身を引くことをしない。
それよりももっと近づいて、口を開いた。