Tea Party!
ぼんやりとした視界がまず捉えたのは、眼前の先、遥か遠くに見える真紅の薔薇で作られたアーチ。
それに右を向けば、真紅の薔薇。左を見れば蒼白の薔薇。前方に広がっていく色とりどりの薔薇。
あまりの薔薇の多さにぼやけていた思考は無理やり覚醒を始めだす。
「…えーっと、俺なにしてるんやったっけ?
なんでこんなとこにおるんやろ?
てか…ここどこ?」
再度自身が座りこんでいる、否寝転んでいたのは緑が生い茂り、光を浴びてきらきらと輝く所以草っ原というやつだ。
ますますハテナが増えるばかりである。
ずきん、ずきんと何故か痛む頭を押さえながらもまずは記憶の糸を辿って経緯を思い出してみようと試みる。