THE FIRST STEP



中学二年生のとき

私と藤田くんは付き合っていた。





頭が良くて運動も得意でかっこ良くて。

彼の持つ独特の雰囲気に、密かに憧れている女の子もたくさんいた。




そんな彼が告白してきたときは正直夢じゃないかと疑った。





けれど付き合ったからと言って彼は私をデートに誘うこともなければ

廊下ですれ違っても話しかけてくることはなかった。



私と彼を繋ぐ唯一は
一緒に帰る学校の帰り道だけ。




< 17 / 28 >

この作品をシェア

pagetop