THE FIRST STEP
「もう一度?」
それは初めて聞いた単語かのように、私は彼の言葉を繰り返した。
「そう、もう一度。また一から始めよう。」
これは、夢なのだろうか。
「今度はデートもしよう。毎日メールして、浅海がしたいなら毎日電話もする」
「うそ」
何がなんだか分からなかった。
「帰りも一緒に帰ろう。俺から話しかけて浅海が楽しめるように努力する」
だから、と一言おいてから
「浅海のことが好きだよ。俺と付き合ってください」