クリスマス恋語
「ずいぶん早風呂なんだね」
「う、うん…」
「布団敷いといたから。寒かったらもっと毛布もってくるけど。あと湯たんぽも用意してあるから」
何から何まで…。
何で彼女はここまでしてくれるんだろう…!?
彼女の厚意を疑うわけじゃないけれど聞かずにはいられなかった。
「あ、あの…!」
「何?」
「ど、どうして見ず知らずの僕にそんなことまでしてくれるんですか?!」
「別に深い意味はないわよ。強いていえばここが家出少年少女の一時帰宅場所だから」
家出少年少女の一時帰宅場所?
でも僕、家出してきてるわけじゃないし…。