クリスマス恋語

「すごいのよ、あの子たち。始めはビールケースを重ねただけのステージで歌ってたのに。行き交う人は急ぎ足で通り過ぎて行くだけで、二人の歌に誰も耳を貸さなかったのに。
今じゃこんなにたくさんの人々に歌を響かせてるんだもの。
だからこそ、私は二人の歌が好き。
あの子たちは絶望もそこから這い上がる勇気も痛みも全部知っていて、それすらも歌にしているから」








だから私も、どん底から這い上がった。







諦めなかった。




諦め切れなかった。








あなたが私の前から消えても。







私は私の未来を諦めたりはしない。







あなたとまた一緒に走れる未来を。

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