クリスマス恋語
「許さない」
僕の瞳を見据えながら彼女はそう言い放つ。
わかっていたことだ。
彼女が僕を拒絶することくらい。
憎んでることくらいわかってた。
でもその一言は僕の胸に突き刺さる。
「謝ったって許さないんだから」
彼女の声も震えていた。
「私の未来はまだなくなってなんかいない。そうやって一人で抱え込んでいなくなって…。
私が桂樹のこと恨むと思ってたの!?私ってそんなに信用なかったんだ!?本当は私が目を覚ました時、一番にそばにいてほしかったのに!!」
夏南が僕に向かって泣き叫ぶ。
まだ麻痺が残る両足で懸命に立ちながら。
2年間の想いの丈を僕にぶつける。