クリスマス恋語
「じゃあ教えてあげる。このクリスマスツリーの前で誓いの口づけを交わした二人の絆は永遠に途切れないんだって」
「つまり、運命の赤い糸ってこと?」
「ふふっ。そうだね」
なら、目に見える赤い糸を君と繋げよう。
僕は握りしめていた夏南の左手の薬指にそれを嵌めた。
「え…っ。桂樹、これって…!?」
「本当は2年前のクリスマスにプレゼントするつもりだったんだ。けどそれも果たせないまま未練たらしくずっと持ってたんだ…。受け取ってくれる?」
「もちろん!!ありがとう桂樹!」
今日一番の笑顔で答えてくれた君。
こんな笑顔をもう一度見ることができるだなんて…。
クリスマスは奇跡が起きるって本当だったんだな…。