その仮面、剥がさせていただきます!
「リク!!」
勢いよくドアを開けると、キッチンに立っているリクが驚いた顔をした。
「お前な。遅せぇんだよ。陸人がチャーハン作ってくれたから弁当は夕食だな」
怠そうにソファから起き上がった拓にぃが頭をガシガシかいた。
「リクあのね」
「どう?似合ってる?」
あたしの気持ちとは裏腹に、リクは気恥ずかしそうな笑顔を向ける。
そう言えば雰囲気が変わったような……
じっくりとリクを眺めると、更に恥ずかしくなったのかリクは顔を背けた。
サラサラだった髪がくせ毛風にふんわりとしていて、ところどころが跳ねている。
トップが短くて斜めの前髪。
思わず呟く。
「かっこいい……」
「そうだろ。オレ様にかかれば数倍カッコ良くなる」
自信満々な拓にぃの声は聞こえるけど、目はリクにクギ付けだった。
「そんなに見てちゃ陸人に穴が開くぞ」
あたしの反応に満足したのか拓にぃはあたしが下げていたコンビニ袋からお弁当を一つ取り出すとその足で隣のあたしんちに帰って行った。
「そんなに見つめられたら照れるよ」
「ああ。ゴメン」
今度はあたしが恥ずかしくなって顔を背けた。
リクが違う人みたいで妙に意識してしまう。
それにしても拓にぃのヤツ……
なにが『それなりにカッコ良く』よ!
これじゃ益々リクがモテちゃうじゃない!!
危機感を感じているあたしの気持ちにに気づきもせず、リクは当たり前のようにチャーハンを用意してくれた。
「おいしい?」
そう聞かれてあたしは真面目な顔で立てた親指をリクに向ける。
隣に座ったリクはあたしが食べてるのを眺めながら話しかけてきた。
「どこまで買い出しに行ってたの?遅かったからちょっと心配してた」
「んんっ。ごほっ」
喉を通過するはずの米粒が違う場所に入ってむせる。
「リツ。大丈夫?」
心配そうに背中を優しく叩いてくれるリクを咳き込んで潤んだ目で見た。
「リクのお兄さんに会ったの」
そう発した瞬間、リクの顔が強張る。
勢いよくドアを開けると、キッチンに立っているリクが驚いた顔をした。
「お前な。遅せぇんだよ。陸人がチャーハン作ってくれたから弁当は夕食だな」
怠そうにソファから起き上がった拓にぃが頭をガシガシかいた。
「リクあのね」
「どう?似合ってる?」
あたしの気持ちとは裏腹に、リクは気恥ずかしそうな笑顔を向ける。
そう言えば雰囲気が変わったような……
じっくりとリクを眺めると、更に恥ずかしくなったのかリクは顔を背けた。
サラサラだった髪がくせ毛風にふんわりとしていて、ところどころが跳ねている。
トップが短くて斜めの前髪。
思わず呟く。
「かっこいい……」
「そうだろ。オレ様にかかれば数倍カッコ良くなる」
自信満々な拓にぃの声は聞こえるけど、目はリクにクギ付けだった。
「そんなに見てちゃ陸人に穴が開くぞ」
あたしの反応に満足したのか拓にぃはあたしが下げていたコンビニ袋からお弁当を一つ取り出すとその足で隣のあたしんちに帰って行った。
「そんなに見つめられたら照れるよ」
「ああ。ゴメン」
今度はあたしが恥ずかしくなって顔を背けた。
リクが違う人みたいで妙に意識してしまう。
それにしても拓にぃのヤツ……
なにが『それなりにカッコ良く』よ!
これじゃ益々リクがモテちゃうじゃない!!
危機感を感じているあたしの気持ちにに気づきもせず、リクは当たり前のようにチャーハンを用意してくれた。
「おいしい?」
そう聞かれてあたしは真面目な顔で立てた親指をリクに向ける。
隣に座ったリクはあたしが食べてるのを眺めながら話しかけてきた。
「どこまで買い出しに行ってたの?遅かったからちょっと心配してた」
「んんっ。ごほっ」
喉を通過するはずの米粒が違う場所に入ってむせる。
「リツ。大丈夫?」
心配そうに背中を優しく叩いてくれるリクを咳き込んで潤んだ目で見た。
「リクのお兄さんに会ったの」
そう発した瞬間、リクの顔が強張る。