その仮面、剥がさせていただきます!
「海道はいたか?」
リクの姿を散々探し回ったけどリクはどこにもいなかった。
「センセー見間違いじゃないですか?」
「ん~そうだったのかな?」
プリンを口に頬張ると先生は首を傾けた。
もう!しっかりしてよね!
あたしはリクが浮気というものをしてるんじゃないのかって疑ってしまったじゃない!!
リクじゃないって分かったところで、あたしのプリンっと。
「あぁぁぁっ。あたしのプリンがない!」
「おう。先生がひとつもらったぞ」
「そんな~~~」
ガックリと項垂れていると浩太がプリンを差し出した。
「上原さんも頑張ってたからあげる」
「センセー聞きました?あたしもすっごく頑張ってるんですけど?」
「そうか。それはそれは」
遠慮なく浩太からプリンを受け取るとあたしはプリンを頬張った。
なんだか今日は食べ物を貰うばかりしているような……
あたしが夢中でプリンを食べているのを見て浩太はクスリと笑った。
「今年のバレンタインのチョコのこと上原さんは覚えてる?」