その仮面、剥がさせていただきます!
バレンタインのチョコの話しはさておき。
どうやら澤田先生も手伝ってくれるらしくプリントを手に取った。
いや違った。
手伝ってあげているのはあたし達であって本来は先生の仕事である。
「おい。この番号抜けてるやつじゃないのか?」
一枚の紙をヒラヒラさせている先生にあたしはチッと舌打ちをして、それを受け取ると棚にあるファイルを探していた。
まったく……
いらん仕事を増やしてくれる。
先生が思っていたよりもプリントの量が多かったらしく先生の手作り棚にはぎゅうぎゅうにファイルが詰まっていた。
手に持っているプリントの番号をみつけると無理やりファイルを抜き取る。
その時……
棚が大きく揺れたかと思うとあたしの方に倒れてきた。
「危ない!!」
浩太の叫び声が聞こえてあたしはその場に蹲った。