その仮面、剥がさせていただきます!
浩太のお母さんが来て浩太と一緒に処置室に入って行った。
浩太の治療中。あたしと澤田先生は病院の待合室の長椅子に座っていた。
検査結果次第で試合に出られるかどうかが決まる。
浩太が出てきた時にあたしは何て声をかければいいんだろう……
「上原が責任を感じることはない」
俯いて今にも泣きそうな顔をしたあたしに向かって先生はそう言った。
「あたしが雑だから……無理やり抜き取らなかったらあんなことにはなってなかった……」
もう少し注意していればあんなことにはならなかったのに。
膝の上に置いてある手をぎゅっと握った。
その上にぽたりと涙が落ちる。