その仮面、剥がさせていただきます!
「まず。相手の出方を見てだな……」
リクはあたしのことをなんとも思ってないのかも。
好きじゃない相手にだってキスできるって先生もいってたし。
それならどうして付き合ってとか言ったのかな?
「おい。聞いてるのか?」
「あ。聞いてませんでした。もう一度言ってくれます?」
パスタをすすりながらあたしは先生の熱弁を聞いてあげた。
お腹は満たされたけど心は全然満たされない。
重い気分のままマンションに帰るとリクんちの部屋の電気が付いていた。
リク。帰ってきたんだ。
逃げてばかりはいられないって付き合うって決めた時に学んだこと。
だからあたしはリクときちんと話しをしようって決意して玄関のカギを開けた。