その仮面、剥がさせていただきます!
王子の嫉妬。あたしの嫉妬
あたしは約束通り椎名くんにノートをとってあげていた。
「あたしの字あんまり綺麗じゃないから見難いかもしれないけど」
「そんなことないよ。凄く助かる」
椎名くんにノートを渡すとお返しに笑顔をくれた。
なんかいいなこういうの。
普通の友達って感じで。
あれから三日。
リクとは話しどころか会ってもいない。
あたしが欲を出してリクと付き合ったりするからあんなこと……
友達のままでいれば良かった。
リクのことを考え出すと自然と涙が滲んでくる。
「今日も行く?」
「一人で大丈夫だよ。先生はもういいって言ったけどあたしが最後までやるって言っただけだから」
それでも行くよと椎名くんはあたしと一緒に準備室に入った。