揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「まぁ、ね……」


できたてのホヤホヤだけど。


とは、さすがに言えなくて。

とりあえず、乾いた笑いを一つ返しておいた。


「お母さんの知ってる子?もしかして、矢島君?」


「諒斗!?違う違うっ」


慌てて、両手を横に振って否定した。


どうして、ここで諒斗が出てくるかなぁ?


「今度、家に連れて来なさいよ。由佳はお母さんに似て男を見る目があるから、どんな子か楽しみね」


何だか、お母さんのテンションが一気に高まってしまって。

私は、それ以上何も言えなくなってしまった。


確かに高崎君だったら、見る目があるって言われるかもしれない。


だけど、本命を知ったらどう思うんだろう?

5つ下の、克也の友達の小学生。


それでも…私は見る目があるのかな?
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