揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
あてのない恋-side大翔-
chapter12
梨香とずっといても、俺の頭の中にあったのはやっぱり由佳さんで。
梨香を抱いてる時も、梨香の家を出てからも。
俺の中から、彼女は消えなかった。
「梨香ちゃんと何かあった?」
夕飯を食べている時、まどかさんにそう訊かれた。
よっぽど、今の俺は浮かない顔をしてるらしい。
「……別に。ちょっと、疲れただけだよ」
まどかさんと話すのもなんだか億劫で、俺は食べてすぐに風呂に入った。
風呂にいても、映画館での由佳さんの姿が浮かんできて。
諒斗ともう一人の奴と楽しそうにしていた姿が、何度も脳裏に蘇ってくる。
諒斗が彼氏じゃないなら、やっぱりもう一人の奴?
長身で爽やかなイケメン。
いかにも、女にモテそうな感じだった。
あれが、由佳さんの好み?
いろいろ考えると、なんだか胸が苦しくなってくる。
だけど…もう一度会いたい。
せめて、声だけでも……。
そう思った時、携帯のメモリーの事を思い出した。
かけて…みようかな?
由佳さんが間違えて掛けてきたみたいに、俺も『間違えた』って。
そう考えたら、いてもたってもいられなくなって。
俺は、慌てて風呂から出た。
急いで部屋に入ると、今日はしっかりとドアに鍵を掛けた。
携帯を手にすると、由佳さんの名前にカーソルを当てる。
通話ボタンを押すのに、かなり緊張して。
呼吸を整え、何度も小声でセリフの練習をした。
そして……、思い切ってボタンを押した。
梨香を抱いてる時も、梨香の家を出てからも。
俺の中から、彼女は消えなかった。
「梨香ちゃんと何かあった?」
夕飯を食べている時、まどかさんにそう訊かれた。
よっぽど、今の俺は浮かない顔をしてるらしい。
「……別に。ちょっと、疲れただけだよ」
まどかさんと話すのもなんだか億劫で、俺は食べてすぐに風呂に入った。
風呂にいても、映画館での由佳さんの姿が浮かんできて。
諒斗ともう一人の奴と楽しそうにしていた姿が、何度も脳裏に蘇ってくる。
諒斗が彼氏じゃないなら、やっぱりもう一人の奴?
長身で爽やかなイケメン。
いかにも、女にモテそうな感じだった。
あれが、由佳さんの好み?
いろいろ考えると、なんだか胸が苦しくなってくる。
だけど…もう一度会いたい。
せめて、声だけでも……。
そう思った時、携帯のメモリーの事を思い出した。
かけて…みようかな?
由佳さんが間違えて掛けてきたみたいに、俺も『間違えた』って。
そう考えたら、いてもたってもいられなくなって。
俺は、慌てて風呂から出た。
急いで部屋に入ると、今日はしっかりとドアに鍵を掛けた。
携帯を手にすると、由佳さんの名前にカーソルを当てる。
通話ボタンを押すのに、かなり緊張して。
呼吸を整え、何度も小声でセリフの練習をした。
そして……、思い切ってボタンを押した。